請求書で取引を相殺する方法を徹底解説!やり方や注意点についても紹介

2022年3月14日

こんにちは。請求業務をかんたんにするクラウドサービス「MakeLeaps(メイクリープス)」事務局です。

債務処理の方法のひとつとして、相殺があります。相殺を行えば、経理作業の手間を軽減可能です。この記事では、請求書で債務を相殺したいと考えている人に向けて、具体的な方法を解説します。書き方や注意点とともに、請求書による債務相殺のメリット・デメリットについても解説するため、ぜひ参考にしてください。

取引の相殺とは

相殺とは、企業が互いに保有している債権を差し引きして帳消しにすることです。企業間の取引では、取引を行うたびに現金で清算するケースはあまりありません。掛取引を行う場合が多く、事後精算を約束して一時的に債権を保有しています。

企業同士で同額の債権を保有しているときに相殺処理をすれば、実際に精算を行わなくても取引を完結させられます。わざわざ現金をやり取りしなくても精算が済むため、手続きの手間を減らすことが可能です。ただし、手続きを進める際は書類や帳簿上で取引の内容がうやむやにならないよう、相殺のプロセスがはっきりわかるようにする必要があります。


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取引を相殺するメリット

取引を相殺するとさまざまなメリットがあります。保有している現金を受け渡す必要がないため、資金の管理が楽になります。現金を受け渡す際はさまざまなリスクが発生する可能性がありますが、相殺処理をすればそのような心配はなくなるでしょう。

また、経理の担当者は書類や帳簿上で相殺処理をするだけで済み、現金のやり取りに対してかかる手間が少なくなります。たとえ売掛金の回収が困難になっても、相殺を行えば代金回収の手間や現金の持ち出しの負担を軽減可能です。実際に現金をやり取りしなくて済むため、支払い手数料もかかりません。印紙代の節約にもなります。

取引を相殺するデメリット

取引を相殺する際は、相殺しない場合とは異なる手間も発生します。相殺処理を行うには、取引の当事者同士で請求書や領収書を発行する必要があります。相殺について確認して、それに適した書類を発行するための負担が増えます。

また、相殺すると現金はやり取りされないため、取引状況が不透明になりやすいです。債権を適切に管理する手間もかかります。なお、相殺を行う企業同士の支払日が異なれば、支払日が早い企業は一時的に資金繰りが苦しくなる可能性もあるでしょう。相殺を行う際は当事者同士の認識をそろえ、トラブルが発生しないようにする必要があります。

相殺は請求書でも可能

複数の取引が行われている場合でも、1枚の請求書による相殺処理が可能です。そのためには、相殺するすべての金額を1枚の請求書にまとめる必要があります。請求書による相殺を実施する際は、あらかじめ取引先に許可をとっておきましょう。

相殺のために請求書を作成するときは、誰が見ても相殺の内容をはっきり理解できるようにすることが大切です。請求書による相殺を行う場合は領収書も発行すると、処理の流れが明確にわかるようになります。領収書は内容がわかれば問題ないため、簡易的で構いません。

請求書で相殺する際の書き方

相殺のために請求書を作成する際も、基本的な書き方は請求書と同様です。請求書の発行日や請求金額はもちろん、請求金額の振込先に関する情報も記載します。相殺を行う場合は、一般的な請求書の内容に加えて、元の請求金額、相殺金額、相殺後に残る支払い金額なども記載する必要があります。

請求書を2枚綴りで発行するなら、1枚目に相殺前の請求金額、2枚目に相殺金額と相殺後に残る支払い金額を記載しましょう。相殺金額のマイナス分については、「-」で表記します。「-」の代わりに「△」や「▲」を使用する方法もあります。相殺に関する内容に認識のズレが生じないよう、記載方法は取引先の形式にあわせたほうがよいでしょう。

相殺のために請求書を作るなら、請求書を見ただけで相殺の内容がわかるようにしなければなりません。何をいくら相殺したのかわかるよう、できる限り具体的に記載することが大切です。必要な情報は省略せず、すべてを記す必要があります。相殺の状況が明確にわかる請求書を作成しましょう。

請求書で相殺する時の注意点

請求書で相殺する場合は気をつけたいことがあります。確認や必要な作業を怠ると問題につながる可能性もあるため、注意しましょう。ここでは、請求書で相殺する時の具体的な注意点について解説します。

取引先への確認が必須

相殺は、自社と取引先の双方の債権を差し引きする行為です。そのため、自社の判断だけでは対応できません。必ず取引先に相談し、同意を得たうえで行う必要があります。取引先が同意しない場合は請求書による相殺ができないため、注意が必要です。取引先から同意を得るには、自社が相殺を希望する理由をきちんと伝えなければなりません。

互いの支払日が異なれば、どちらかの資金繰りが一時的に苦しくなる可能性もあります。取引先にとって不利な状況なら、相談しても相殺に同意してもらえない可能性もあるでしょう。良好な取引関係を続けていくには取引先の事情に配慮し、強引に相殺を進めることがないようにすべきです。

領収書を発行する

請求書による相殺を行う場合、現金のやり取りは発生しません。ただし、実質的には現金をやり取りした場合と同じ結果になるため、必要に応じて領収書を発行します。請求書で相殺したなら、領収書は簡易的で構いません。本当に現金をやり取りしているわけではなく、あくまでも確認のために発行するに過ぎません。

なお、請求書による相殺のために領収書を発行するときは、たとえ金額が一定以上でも収入印紙の貼り付けは必要ありません。そのため、請求書で相殺すると印紙代の節約にもつながります。最低限の内容を記載した領収書を作成し、正しく相殺の手続きを進めているという事実がわかるようにしましょう。

取引の記録を細かく残しておく

請求書による相殺を行うと実際には現金のやり取りが発生しないため、取引の様子が不透明になりがちです。適切に相殺を行っていると示すためにも、取引内容はなるべく細かく記録する必要があります。一般的な請求書を扱うときよりも、よりくわしく帳簿に内訳を記載しましょう。

双方の帳簿をつき合わせても誤差が生じないように配慮しなければなりません。そのためには、いつどのような取引で相殺が行われたのかわかるよう、途中経過も含めて詳細を記す必要があります。記録なしに後から振り返ると、記憶があいまいになってしまうため、手続きを行うたびにメモを残しておきましょう。

まとめ

取引を相殺すれば、手間を減らしてスムーズに資金を管理できます。請求書を活用して相殺する場合は、取引先にも許可をとったうえで対応しましょう。必要に応じて領収書も発行する必要があります。相殺する場合にはさまざまな書類作成が必要になります。エクセルなどを利用して作成するとどうしてもミスが発生しがちです。そのような場合は、クラウドで書類を作成することもおすすめです。

相殺処理の際に請求書を発行するなら、各種書類を簡単に作成できるクラウド型請求管理サービス「MakeLeaps(メイクリープス)」がおすすめです。金額の前に「−(マイナス)」を追加でき、相殺処理にも対応できます。請求書の作成の画面に入力できるメモは、請求書には表示されません。相殺に関する詳細を記しておけば、後で確認する際に役立ちます。また、全てのデータはクラウド上で管理されるため、社内でのデータ共有も簡単・スムーズです。30日間の無料トライアルも用意しているため、ぜひお試しください。

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