電子化で請求書業務を簡略化!導入メリットと注意点・おすすめ解説

昨今、新型コロナウィルスの影響によってテレワークが普及し「働き方改革」も急速に前進しました。それに伴い、多くの企業で紙文書の電子化(ペーパーレス)が進んでいます。

企業によって多種多様な業務がありますが、電子化による効果を感じやすいのが請求書業務です。システム導入による業務の簡略化によって、時間や経費の削減も期待できます。

そこで今回は、請求書電子化のメリットや導入時の注意点、おすすめのシステムなどをご紹介します。

請求書の電子化とその背景

請求書の電子化とは、紙文書の請求書をPDFなどの電子文書にすることです。

パソコンやインターネットの普及により、請求書に限らずさまざまな紙文書が電子化されています。その結果、保管スペースや配送の手間とコストが大きく削減され、企業にとってさまざまなメリットをもたらしているのです。

このような企業の事務・経理業務のIT化に伴い、紙文書の電子化に関して、1998年に「電子帳簿保存法」が施行されました。これにより税法上、保存が義務付けされている国税関係書類(決算書類、注文書、契約書、請求書、領収書、仕訳帳、現金出納帳、売掛金元帳など)の全部もしくは一部を紙文書ではなく、電子データで保存することができるようになりました。

その後、何度かの法改正を経て規制が緩和され、2020年の新型コロナウィルスの影響によりテレワークの普及と共にペーパーレス化への流れが一気に進みました。このような流れを受けて、請求書業務の電子化も加速度的に進行しています。

また、政府の方針としても、インボイス制度(適用する税率や税額などの定められた事項の記載がある適格請求書を保存していない場合、仕入税額控除が受けることができない制度)が始まる2023年までに請求書の完全電子化を目指しています。

請求書を電子化するメリット

請求書を電子化した場合、請求書を発行する側と受ける側の双方に大きなメリットがあります。

おもなメリットは以下のとおりです。

電子請求書を発行する側のメリット

1.請求処理工程の簡略化とスピード化
請求書発行が素早くでき、期日が迫った請求書の発行や再発行にも即時で対応することができます。また、インターネットを介して請求書を送付することで、即日で請求相手側に届けることも可能です。

2.送付コストや人件費の削減
インターネットを介して請求書を送信するため、郵送にかかるコストが削減されます。また、請求書の印刷、挨拶文書の作成や印刷、封入作業などの人件費の削減のほか、紙やインク、封筒など資材費の削減も可能です。

3.請求ミス防止
電子請求書発行システムの請求管理機能を利用すれば、営業担当者が把握している注文管理情報データから請求書発行情報をインポートすることができ、経理担当者の手作業入力部分を減らせるので、請求金額のミスや請求漏れ、誤送信といったミスを削減することができます。

4.検索機能の活用
請求書を電子化することで、検索性が高くなり、必要な請求書を簡単に検索抽出することが可能となります。

5. 管理コストの削減
電子化された請求書はサーバー内に保存されるので、書庫のような大きなスペースも必要ありません。

電子請求書を受ける側のメリット

1.経理業務の効率化
郵便事故や遅延もなく、発行と同時に請求書を受け取ることができるため、経理業務を素早く進められ、支払作業も遅滞なく処理できます。

2.検索機能の活用
請求書を電子化することで、必要な請求書を簡単に検索・確認することが可能となります。

3. 管理コストの削減
電子化された請求書はサーバー内に保存されるので、書庫のような大きなスペースも必要ありません。

導入の際の注意点

上記のようなメリットがある一方、請求書を電子化する際の注意点もあります。

注意点1:電子化が難しい取引先

請求書の電子化が進んでいるとはいえ、すべての取引先が電子化に対応できているわけではありません。

導入しようとしている請求書電子化システムが、従来の紙文書の請求書にも対応可能なものであるか確認しておく必要があります。

注意点2:取引先への周知の徹底と案内文作成

請求書の電子化を行う際は、取引先に周到な事前通知を行ったうえで、電子化することが大切です。

取引先に請求書の電子化を開始することを知らせる際の案内文は、以下のように、電子請求書が前提となるような文面が良いでしょう。

「〇月〇日締め請求より電子化としますので、ご対応よろしくお願いします。不明点がございましたらお問合せください。」

「旧来のように紙文書の請求書でも大丈夫です。」などの、といった例外をつくることにつながる内容は避けるようにします。

さらに、電子化に未対応の取引先に対しては、定期的に電子化に関しての案内を送付することで、早期の請求書電子化対応を促す必要があります。

注意点3:電子帳簿保存法に対応しているか

請求書の電子化を導入する際、請求書の電子化の大きな目的の一つとなっている「電子帳簿保存法」に対応ができている必要があります。

ポイントは、自社発行の紙文書の請求書を電子化したデータファイル(スキャン文書)、請求書を電子データで作成したファイル(電磁的記録)、電子取引における取引データファイルの3つのファイルの取り扱いが、「電子帳簿保存法」の要件を満たしていることです。また、2023年にはじまるインボイス制度に対応しているかも必ず確認しておきましょう。

注意点4:他システムとの連携が可能か

紙文書の請求書の数値などを電子化し、ほかのシステムと連携することで、誤入力を防ぐことができます。また、電子データで作成された値を会計ソフトやバンキングシステムなどと連携させることで、業務の効率化を図ることも可能です。

導入を検討している請求書の電子化システムがどのようなシステムと連携できるか、事前に確認しておきましょう。

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RICOH Cloud OCR for 請求書とは


画像引用元:RICOH Cloud OCR for請求書 ホームページ

請求書を電子化するシステムには、電子請求書を発行するためのシステム、電子請求書を受けて「電子帳簿保存法」に沿った保存ができるシステム、紙文書請求書を受けて「電子帳簿保存法」に沿った電子化ができるシステム、そしてこれらの複合のシステムなど、いくつかの種類があります。

その中で、リコーの「RICOH Cloud OCR for 請求書」は、紙文書の請求書をスキャン文書としてPDF化(電子化)し、PDF化された文書の中から高い精度で文字を認識し、文字データに変換するOCR(Optical Character Reader:光学的文字認識)機能でデータ化が可能です。

「RICOH Cloud OCR for請求書」は、このデータを使って他のシステムとの連携や経理作業の効率化を図るというシステムで、前項の注意点4に特化したものです。

「RICOH Cloud OCR for 請求書」の特徴

「RICOH Cloud OCR for請求書」には、以下の特徴があります。

あらゆる請求書フォーマットに対応

請求書のフォーマットは企業によって多種多様です。「RICOH Cloud OCR for請求書」なら、AI技術によってあらゆるフォーマットの紙文書の請求書から必要な文字列を抽出し、データ化することができます。

低コスト

クラウド型サービスなので、社内に高額なサーバーやシステムなどを導入する必要がなく、初期コストを低く抑えることができます。

月間の請求書処理枚数が100枚までなら、月額15,000円(税別)からの低コストで利用可能です。

どこからでもアクセス可能

クラウド型サービスなので、インターネット環境があればどこからでもアクセスすることが可能です。テレワークで自宅からアクセスといった、働き方改革にも対応したシステムといえます。

他システムとの連携が可能

紙文書やPDFファイルから抽出したデータは、CSV形式のデータとして出力することができます。

たとえば、「PCA会計」「大蔵大臣」「勘定奉行」といった会計ソフトや、全銀フォーマットのバンキングシステム、さらにインターネットバンキングシステムと連携する際も、適切な形式で出力可能です。

人間の目でチェック

BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービス(※オプション)を利用することで、AIが読み取ったデータをRICOHのスタッフの目で確認修正を行ない、読み取りの精度を高められます。

「RICOH Cloud OCR for 請求書」 電子化の流れ

「RICOH Cloud OCR for 請求書」は、以下のプロセスにより請求書の電子化を行います。


画像引用元:RICOHクラウドOCR for請求書 ホームページ

STEP1:
紙文書の請求書をスキャナーでPDF化し、クラウドにアップロード。

またはPDFファイルをパソコンからクラウドにアップロード。

STEP2:
AIがPDFファイルからデータを抽出します。なお、オプションのBPOサービスでは、抽出されたデータをRICOHのスタッフが確認、修正します。

STEP3:
自社担当者が抽出されたデータを確認、修正。

STEP4:
CSVファイルで出力し、ほかのシステムと連携。

このように「RICOH Cloud OCR for 請求書」は、請求書の電子化に必要な紙文書の請求書を電子化する機能に特化しています。

高い精度でデータ化することで、他システムとの連携や経理作業の効率化を図るのに優れたシステムです。

「RICOH Cloud OCR for請求書」の利用料金

「RICOH Cloud OCR for請求書」は、

請求書の処理枚数や、請求書処理業務の負荷状況など、利用状況に合わせてコースを変更することができます。料金はいずれも月額制です。

商品名価格超過分価格
RICOH Cloud OCR for 請求書
月額100枚コース
15,000円/月101枚目~ 150円/枚
RICOH Cloud OCR for 請求書
月額200枚コース
25,000円/月201枚目~ 125円/枚
RICOH Cloud OCR for 請求書
月額500枚コース
50,000円/月501枚目~ 100円/枚
RICOH Cloud OCR for 請求書
月額100枚コース +BPOサービス
30,000円/月101枚目~ 300円/枚
RICOH Cloud OCR for 請求書
月額200枚コース+BPOサービス
50,000円/月201枚目~ 250円/枚
RICOH Cloud OCR for 請求書
月額500枚コース+BPOサービス
100,000円/月501枚目~ 200円/枚

(価格は消費税別:2021年3月13日時点)

「RICOH Cloud OCR for 請求書」は月額15,000円(税別)からの低コストで活用できますが、無料トライアルも用意されています。

また、デモも用意されており、同ページの「デモ依頼・お問合せ」より申し込みが可能です。

ホームページから導入検討ガイドをダウンロードすることもできるので、導入を検討されている場合はメリットや業務改善例などを参考にしてみると良いかもしれません。

請求書業務電子化でさらなる効率化を

今回は請求書の電子化についてご紹介しました。

ペーパーレスの流れの中で、請求書の電子化はもはや不可避といえます。インボイス制度がはじまる前のこの機会に、請求書の電子化に本格的に取り組むことで、業務の効率化を図りましょう。

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