注文書とはどんな書類?発行が義務となる事例と作成方法・注意点を解説

2023年6月27日

こんにちは。請求業務をかんたんにするクラウドサービス「MakeLeaps(メイクリープス)」事務局です。

注文書を発行する際には、基本を把握しておく必要があります。注文書の意味や目的、発行が義務となるケースを知ることが主なポイントです。本記事では注文書とはどんな書類なのか、その基本について解説します。

注文書とは何か?

注文書という名称を聞いたことがあっても、その詳細を知らないケースもあるかと思います。以下では、注文書の基本について解説します。

注文書とは取引先に「発注すること」を伝える書類

注文書とは、取引先に「発注すること」を伝える書類のことを指します。注文書を発行することで、具体的な取引を進めることが可能となります。発注する側の企業は注文書の役割を理解し、スムーズに発行できる環境を構築することが必要です。

注文書が必要になるシーン

注文書は材料の仕入れ時や、外注先に仕事を発注する際に必要となる書類です。注文書を作成して具体的な金額や内容を明記することで、取引を成立させられます。注文書がないままの口約束では、あとから契約金額や納品の数量などに齟齬が生まれるリスクがあります。取引先も注文書がないことで不安を覚える可能性が高いため、基本的に仕入れや仕事の発注時には注文書を発行できるように備えましょう。

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注文書と発注書の違いとは?

注文書と同様に、発注書も事業上で必要になる重要な書類です。以下では、注文書と発注書の違いについて解説します。

注文書と発注書に違いはない

注文書と発注書は、基本的には同じ役割をもつ書類です。先に解説したように、材料の仕入れの際や外注先に仕事を任せる際の、発注内容を記載する書類として、発注書を発行します。同じ役割を持つ書類となるため、意味もなく両方を使っていると職場に混乱を招く恐れがあります。事前に社内で名称を統一し、注文書と発注書のどちらか一方だけを使うように制度を整える方法がおすすめです。

企業によっては、明確に注文書と発注書を使い分けている例もあるため、取引先企業から要望があった場合には、適宜注文書と発注書を使い分ける必要もあります。

注文書を発行する目的・理由

以下では、注文書を発行する目的・理由について解説します。

注文書で取引の内容を明確にする

注文書を発行することで、取引の内容を明確にできます。注文書のない口約束だと、後から数量や金額が正しいか確認することが難しくなります。そのため事前に注文書を発行して、発注した証拠を残すのが主な目的です。注文書にミスがあると証拠として利用できないため、発行時には細かなチェックを欠かさないようにしましょう。

「下請法」の対象となる取引では注文書の交付が義務付けられている

「下請法」の対象となる取引では、注文書の交付が義務付けられています。以下では、下請法と注文書の関係性を解説します。

下請法には注文書の発行や記載内容が定められている

下請法には、注文書の発行や記載内容が定められています。例えば下請法では、「納品から60日以内かつ迅速な支払い義務」が定められています。下請け企業が不当な扱いを受けないように、さまざまな条件・ルールが制定されています。万が一支払いに遅延した場合、下請法に則って利息の支払い義務も発生します。

下請法の対象となる取引の際には、注文書の発行および記載内容を十分に確認した上で契約に進む必要があります。

下請法の対象になる取引の内容

下請法の対象になる取引には、「製造委託」「修理委託」「情報成果物作成委託」「役務委託」などがあります。これらに加え、取引事業者の資本金が定められた要件に当てはまるかどうかで、下請取引になるかが決まります。具体的には資本金の金額によって、以下のような内容となります。

取引の種類親事業者下請事業者
・物品の製造委託

・修理委託

・情報成果物委託

・役務提供委託

資本金が3億円を超える法人資本金が3億円以下の法人、もしくは個人事業主
資本金が1,000万円を超えて、3億円以下の法人資本金が1,000万円以下の法人、もしくは個人事業主
・情報成果物委託

・役務提供委託

資本金が5,000万円を超える法人資本金が5,000万円以下の法人、もしくは個人事業主
資本金が1,000万円を超えて、5,000万円以下の法人資本金が1,000万円以下の法人、もしくは個人事業主

参考:注文書とは?社会人が知っておきたい注文書の基本

事前に下請法の対象になる取引の内容を把握し、理解を深めておく必要があります。

注文書の作成方法

取引の際に注文書を発行するために、事前に作成方法を把握しておく必要があります。以下では、注文書の作成方法の基本を解説します。

注文書に必要な項目を記載する

注文書に必要な項目を把握し、漏れのないように記載します。具体的には、以下のような情報です。

・取引先の会社情報
・自社情報
・発行日
・取引の具体的な内容
・金額の合計

また、一目で注文書と分かるように、書類の1番上に大きく文書名を記載しておくことも必要です。

注文書に変更や訂正があった場合の対処法

注文書に変更や訂正があった場合、いくつかの対処法があります。以下では、注文書の変更や訂正における具体的な対処法を解説します。

新規で注文書を再発行する

注文書に修正や訂正があった場合、基本的には新規で注文書を再発行します。修正ペンなどによる簡易的な修正では、注文書の信憑性がなくなって役割を果たせない可能性があります。簡単に再発行できるように、事前に注文書のテンプレートを作っておくのもポイントです。

注文書に印鑑や収入印紙などは必要?

注文書の発行時に、印鑑や収入印紙などは必要か、疑問に思うこともあるでしょう。以下では、注文書に印鑑や収入印紙などが必要になるか解説します。

基本的に印鑑や収入印紙は不要

基本的に注文書には、印鑑や収入印紙は不要です。しかし、重要書類であることを考慮して、印鑑を使用するケースはあります。注文書に印鑑を押印しておくことで、取引先に安心感を与えられるメリットもあります。また、実質的に「請負契約書」に値する場合には、印紙税法上の課税文書なる可能性があり、その場合には収入印紙を貼る必要があります。

注文書の保存期間について

注文書は発行後、所定の期間保存しておく必要があります。以下では、注文書の保存期間について解説します。

法人は7年間の保存が必要

法人は注文書を、「事業年度の確定申告書提出期限翌日から」7年間の保存が必要です。保存義務となっているため、正しく管理する方法を確立しておくことがポイントです。個人事業主の場合、保存期間は5年間となっています。混同しないように注意し、保存体制を構築しておくと良いでしょう。同時に関係者に保存義務を周知し、廃棄しないように注意を促す必要もあります。

注文書の発行における注意点

注文書の発行の際には、いくつかの注意点があります。以下では、注文書の発行において注意すべきポイントを紹介します。

見積書を受領して記載ミスがないように作成する

注文書の作成時には、先に見積書を受領して記載ミスがないように作成するのがポイントです。品名や金額が曖昧なまま作成すると、書類修正やトラブルの原因になる可能性があります。見積書と注文書に同じ番号を記載するなど、後から管理しやすいようにしておくことも重要です。

注文書は信書にあたるため郵送方法に注意

注文書は信書にあたるため、郵送の際には国が認定した信書便事業者に依頼する必要があります。メール便などで簡易的に郵送すると、罰則の対象となるため注意が必要です。もし規程以外の方法で郵送した場合、3年以下の懲役または300万円以下の罰金、という罰則が設けられています。

注文書の紛失に注意

注文書を紙で保存する場合、紛失に注意が必要です。紛失は大きな問題に発展する可能性もあるため、普段から厳重な管理体制を整えることが重要です。保存方法に問題がある場合には、電子化して保存することも可能です。電子化は、保存や管理にかかる手間も削減されるため、メリットが多い方法となります。

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まとめ

注文書は、取引の際、発注の意思を伝えるために必要な書類です。特に下請法に該当する取引の場合、注文書の発行は義務となっています。改めて注文書の意味や必要性を把握して、正しく発行できるように備えましょう。

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