領収書をPDFで発行するには?電子発行のメリットや具体的な方法を解説

2022年3月17日

こんにちは。請求業務をかんたんにするクラウドサービス「MakeLeaps(メイクリープス)」事務局です。

領収書はPDFによる発行も可能です。領収書をPDFで発行すれば、さまざまなメリットが期待できます。この記事では、PDFで領収書を発行したいと考えている人に向けて、領収書をPDFで発行する具体的なメリットや方法、注意点について解説します。ぜひ参考にしてください。

そもそも領収書とは?

そもそも領収書は、何のために発行するのでしょうか。ここでは、領収書の役割と発行する理由について解説します。

領収書の役割

領収書とは、金銭や有価証券などの受取書のことです。商品やサービスの提供側は、対価として金銭を受け取った事実を証明するために領収書を発行します。一方、商品やサービスの購入側は、領収書の受け取りにより自分たちが代金を支払ったという事実の証明ができます。そのため、領収書は信憑書類に該当します。

領収書を発行する理由

領収書を発行する理由は、金銭の授受があった事実を明確に示すためです。それにより、代金の二重請求や過払いなどを防止します。

また、税務調査においても、領収書は売上や経費を確認するための根拠として重視されます。領収書には保存期間が定められており、法人なら原則として7年間保存することになっています。

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レシートや領収証との違い

領収書は、レシートや領収証とどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、それぞれの違いについて解説します。

領収書とレシートの違い

レシートは英語の「Receipt」のことであり、領収書と同じ意味を表しています。レシートを領収書の代わりとして使用するには、金銭を領収した日付、金額、発行元、受領した事実などが明確に記載されていることが大切です。レシートには宛名がないものの、取引内容や金額を正しく示していれば領収書の代わりとして使用できます。

領収書と領収証の違い

基本的に、領収書と領収証は同じものと捉えられます。民法の条文に照らしあわせてみても、領収書と領収証はいずれも「受取証書」に該当します。国税庁の見解によれば、領収書はレシートや領収証などを含む総称です。ただし、実際には、領収書と領収証を区別していない人も多いです。

領収書をPDFで発行するメリット

領収書をPDFで発行すると、さまざまなメリットがあります。ここでは、具体的にどのようなメリットがあるのか解説します。

領収書の保存がしやすい

PDFで領収書を発行すれば、紙で領収書を発行するよりも保存しやすくなります。紙の領収書を保存するには、物理的なスペースが必要です。領収書の枚数が多くなると、その分だけたくさんのスペースが必要になります。

しかし、PDFのデータなら、印刷せずにそのままパソコンやサーバーなどに保存できます。領収書の枚数が増えても、社内の限られたスペースを圧迫する心配がありません。

必要な領収書をすぐに確認できる

企業では、日々たくさんの取引先と金銭をやり取りしています。取引の数が増えるほど、保存する領収書の枚数も膨大になっていきます。保存している領収書の枚数が多くなれば、過去の取引に関する領収書を確認するのも一苦労です。膨大な紙の書類の中から目的の領収書を探すには、多くの時間と手間がかかります。

しかし、PDFで領収書を発行してデータで保存していると、検索をかけるだけで簡単に必要なものをみつけられるようになります。

印紙税を節税できる

紙の領収書を発行する場合、領収金額が一定を超えれば収入印紙を貼り付けて納税します。領収書に対する収入印紙の貼り付けは印紙税法によって定められているため必須です。

ただし、PDFで領収書を発行するなら、収入印紙の貼り付けは不要です。領収金額が一定を超えていても、収入印紙を貼らずに領収書を発行できます。そのため、領収書をPDFで発行すると、印紙税の節約になります。

領収書をPDFで発行する際の要件

PDFの領収書の内容が改ざんされていない事実を証明するには、タイムスタンプを付与する方法があります。タイムスタンプの付与期間は、2022年1月施行の改正電子帳簿保存法により、従来の要件から変更されています。具体的な付与期間は、最長約2か月と概ね7営業日以内です。

また、領収書をスキャナ保存してPDF化する際に必要だった事務処理要件についても、改正電子帳簿保存法の施行により廃止されました。

各要件の緩和により、領収書の電子化に取り組みやすくなったといえるでしょう。

領収書をPDFで発行する際の記載項目

領収書をPDFで発行する際も、含めるべき記載項目は基本的に紙の領収書と同じです。具体的には、以下の項目を含めて領収書を作成する必要があります。

・発行年月日
・宛名
・領収金額
・内訳
・但し書き
・発行者名

必要な項目をきちんと含めておかないと、領収書としての役割を果たせないケースがあります。ルールに沿ってPDFの領収書を作成し、金銭のやり取りの事実について正しく証明できるようにしましょう。

領収書をPDFで発行する方法

領収書をPDFで発行するには、どのようにすればいいのでしょうか。ここでは、領収書をPDFで発行する方法を解説します。

PDFで領収書を発行する旨を取引先に伝える

今まで領収書を紙で発行していた場合は、PDFに切り替える前に取引先に確認をとりましょう。企業のなかには、紙の領収書でないと社内で処理を進められないところもあるからです。事前に相談し、PDFで領収書を発行しても問題ないか聞くことが大切です。PDFで領収書を発行する旨を事前に伝えておけば、やり取りがよりスムーズになります。

PDFの領収書を作成する

WordやExcelで領収書を作成したら、そのままPDFに変換しましょう。WordやExcelには、データをPDFに変換する機能がついています。なお、領収書を紙で作成し、スキャンによりPDFに変換する方法もあります。状況に応じてPDFの領収書を作成する方法を選択してください。

PDFの領収書を送る

作成したPDFの領収書をメールに添付し、取引先へ送信します。宛先や添付する領収書を間違うと情報漏えいにつながるため、送信前の確認が重要です。

また、領収書を発行できるシステムを使用している場合、システム上から領収書を直接送付する方法もあります。より少ない手間で領収書を送付できるため、便利になるでしょう。

PDFの領収書を発行する際の注意点

領収書をPDFで発行するときは、注意したいことがあります。ここでは、具体的な注意点について解説します。

押印の扱いについて検討しておく

領収書には、押印するのが一般的です。商慣習として定着しており、なかには押印がない領収書を受け付けていない企業も存在します。そのため、PDFで領収書を発行する際も、押印したほうが円滑な取引につながります。ただし、PDFの領収書には直接押印できないため、電子印鑑を活用しましょう。

二重発行によるリスクに気をつける

PDFの領収書はデータで管理できるため、再発行も簡単に行えます。ただし、取引先から依頼されて安易に再発行すれば、二重発行となってトラブルの原因になる可能性もあります。領収書は、形式によらず慎重に扱うことが大切です。PDFの領収書を再発行する際は、再発行であるとはっきりわかるようにしましょう。

まとめ

領収書をPDFで発行すると、保存や管理が楽になります。要件を満たす領収書を作成してPDF形式で発行しましょう。なお、たくさんの領収書をミスなく発行するには、専用のシステムを利用する方法があります。

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