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[非表示]金銭の受け渡しを行う際には、領収書が発行されるケースがあります。領収書はお金をもらうときだけでなく、返金時にも適切な対応や取扱いが必要になります。
この記事では、返金対応をする場合の領収書の書き方について解説します。あわせて、普段の領収書の書き方や取扱いについても解説するので、ぜひ参考にしてください。
領収書を発行した後に返金が発生したときの書き方
発行した領収書の金額が間違っているケースもあるでしょう。その場合には、「返金する」もしくは、「受け取ったお金を払い戻して正しいお金を支払ってもらう」のどちらかを選択することになります。どちらの対応を取るかによって、領収書の書き方が異なります。
【返金する場合(相殺)】
1.本来の料金との差額分を返金する
2.相殺した旨を記載した領収書を発行する
たとえば、本来10,000円のものを20,000円として領収書を発行した場合には、差額の10,000円を返金し、帳消しになった内容について記載した領収書を発行します。
【払い戻す場合】
1.間違った領収書を差し戻してもらい、売上をゼロにする
2.受け取ったお金を返金する
3.改めて商品やサービスを販売して、正しい領収書を発行する
返金受理書を作成する
領収書の金額が誤っており、差額を相殺したり料金を払い戻したりした場合には、返金受理書を作成します。返金受理書とは、返金したことを証明するための書類です。確実に返金したことを証明するために、必ず作成しましょう。記載すべき内容は以下のとおりです。
・発行日
・発行者
・受取人
・金額
・ただし書きなど
領収書とは
そもそも領収書とは何なのでしょうか。領収書とは、金銭を支払ったことを証明する書類です。金銭を支払った側が確かに支払いをしたこと、金銭を受け取った側が確かに受け取ったことを証明するために発行します。
また、有価証券の受取書にもなります。場合によってはレシートや納品書、請求書でも領収書として取り扱えるケースもあります。
レシートと領収書の違い
レシートにも種類があり、領収書と同じ役割を持つ場合には領収書として取り扱われます。ただし領収書として認められるには、「金額」「発行元」「領収した日付」「受領した事実」などの情報が、レシートに記載されている必要があります。
領収証と領収書の違い
領収証と領収書、両者には明確な違いはありません。どちらも同じ意味で使われているケースが多いです。実際に民法においても、領収書と領収証との間に明確な違いや線引きは設けられていません。
国税庁においては、印紙税の課税対象となる書類の総称として領収書が使われています。領収書の中に領収証が含まれているという考えです。
預り証と領収書の違い
預り証とは、前金などを受け取った際に発行するものです。たとえば、予約段階で商品の受け渡しは先であるのに、料金の一部を支払っておくケースもあるでしょう。預り証はこのようなケースで発行されます。
一方領収書は、商品やサービスの代金を受け取り、商品などを受け渡す際に発行するものです。
領収書を発行するまでの一般的な流れとは
領収書を発行する際には、どのような流れで行うのでしょうか。一般的な領収書発行の流れを解説します。
1.支払金額を確認して領収書を発行する
2.金額に応じて収入印紙を貼付する
3.領収書の控えを作って保存する
収入印紙は受取金額が5万円以上の場合に必要になるため、5万円未満の場合には不要です。
領収書の正しい書き方・取扱い方法を解説
領収書には、正しい書き方があります。ここでは、領収書の正しい書き方や取扱い方法について解説します。
タイトル・日付の書き方
タイトルは、領収書であることがすぐにわかるようにしましょう。たとえば、太文字にする、文字サイズを大きくする、中央寄せにするなどの工夫が必要です。日付は、支払いが行われた日を記載し、振り込みでの支払いの場合は入金日を記載します。
金額の書き方
金額を記載する際には、書き換えられないように金額の先頭に「金」もしくは「¥」マークをつけましょう。同じく改ざん防止の観点から、末尾には「※」もしくは「‐」、「也」などを記載します。それぞれの記号が数字から離れすぎていると、改ざんされてしまう可能性があるため、間が空きすぎないように注意が必要です。
数字は3つごとに「,」をつけましょう。具体的な記載方法は以下のとおりです。
・¥1,000,000※
・¥1,000,000‐
・金1,000,000円也
ただし書きの書き方
ただし書きとは、何の代金を支払ったのかを明確にするために記載するものです。たとえば、プリンターのインクに対する領収書を出す場合の記載方法は以下のとおりです。
・但し プリンターインク代として
ただし書きを入れる際には、品目を具体的に記載しましょう。「お品物代として」の場合、税務調査の際に経費として認定されないリスクもあるため、具体的な品目名を記載します。また、ただし書きとして簡潔に記載できない場合などは、必要に応じて納品書や明細書などを添付するのも1つの方法です。
宛名の書き方
領収書の宛名に、「上様」と記載するビジネス上の慣習があります。「上様」も決して間違いではありませんが、税務調査の際に誤認されるリスクがあります。第三者から見ても事実関係を確認しやすい、誤認を防ぐという観点から、正式名称を記入したほうが安心です。
株式会社の場合には、(株)というように省略せず、「株式会社」と正式に記載するのが望ましいでしょう。また、この際には株式会社表記が前にある前株か、それとも後に株式会社表記がある後株かにも注意が必要です。
発行者の書き方
発行者の住所と名称が必要です。住所や社名の入った社判を使ったものも認められます。発行者の押印は必須ではありません。しかし、商慣習や偽造の防止などの観点から、印鑑を押すことが一般的となっています。
収入印紙の取扱い方法
収入印紙とは、印紙税を納税するために領収書などの課税文書に貼り付けるものです。収入印紙は郵便局などで購入できます。収入印紙はすべてのケースで必要になるわけではありません。受取金額が5万円以上の場合には収入印紙が必要となるため、5万円未満の場合には添付は不要です。
領収書に収入印紙を貼ったら、消印を忘れずに押しましょう。消印とは収入印紙が使用済みであることを表すために押す印のことです。消印は印鑑だけではなく、角印や手書きの署名でも構いません。
収入印紙の金額一覧表
売上金額別に、収入印紙の金額を一覧表にして紹介します。
領収書の金額 | 収入印紙の金額 |
5万円未満 | 非課税 |
5万円~100万円以下 | 200円 |
100~200万円以下 | 400円 |
200~300万円以下 | 600円 |
300~500万円以下 | 1,000円 |
500~1,000万円以下 | 2,000円 |
1,000~2,000万円以下 | 4,000円 |
2,000~3,000万円以下 | 6,000円 |
3,000~5,000万円以下 | 1万円 |
5,000万~1億円以下 | 2万円 |
1億~2億円以下 | 4万円 |
2億~3億円以下 | 6万円 |
3億~5億円以下 | 10万円 |
5億~10億円以下 | 15万円 |
10億円を超える場合 | 20万円 |
※参考サイト:No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで|国税庁
クレジットカード払いは収入印紙がいらない
クレジットカード払いの場合には、収入印紙を添付する必要はありません。収入印紙は、金銭もしくは有価証券の受取書に貼り付けます。クレジットカードの場合はこの2つに該当しないため、収入印紙の添付は不要です。
領収書は保管義務を守る必要がある
領収書には保管義務があります。法人か個人事業主かによって保管期間は異なるため、しっかりと把握しておきましょう。
法人は原則7年
法人の場合には、領収書の保管期間は原則として7年です。ただし、例外もあります。具体的には、繰越欠損金の控除を受ける場合です。繰越欠損金の控除を受ける場合でも、欠損金が生じた年度に応じて保管期間は異なります。
・2008年4月1月以降に欠損金が生じた場合:9年
・2019年4月1日以降に欠損金が生じた場合:10年
個人事業主は5年もしくは7年
個人事業主の場合には、5年もしくは7年が保管期間です。確定申告のタイプによって保管期間が異なり、白色申告者の場合には保管期間が5年になります。青色申告者の場合には保管期間7年ですが、前々年度の所得が300万円以下の場合には5年です。
領収書に関するよくあるQ&A
ここでは、領収書に関するよくある質問とその回答を紹介します。
領収書に誤りがあった場合は?
領収書に誤りがあった場合、訂正印や修正テープなどの使用は不可になります。日付などの軽い間違いであっても修正テープなどで修正するのではなく、必ず再発行しましょう。複写式の領収書の場合には、原本に「×」を大きく記しておきます。返却してもらった領収書と原本をホッチキスで留めておくとよいでしょう。
宛名を空欄にしてもいい?
基本的には、宛名を記載したほうがよいとされています。しかし、空欄のままでも発行者に落ち度があるとされるケースは少ないため、どうしても空欄で発行してほしいといわれた場合は空欄でも構いません。空欄で発行する場合には、トラブル回避のために「宛名は空欄でとの指示あり」などと記録しておくとよいでしょう。
再発行しても大丈夫?
領収書の再発行は、原則NGとされています。何度も領収書を発行すると、売上の架空計上につながる恐れがあるためです。どうしても再発行しなければいけない場合には、「再」や「再発行」と記載して二重計上などのミスが起こらないように配慮します。領収書の紛失が原因で罰則を受けるケースもあるため、紛失しないように注意しましょう。
まとめ
領収書は発行時だけでなく、誤りがあって返金する場合にも適切な対応や取扱いが必要です。しかし、エクセルや手書きでの書類作成はミスが起こりやすくなっています。請求管理サービスを利用することで、発行書類の電子化による効率化、コスト削減などが可能です。
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