中小企業・SOHO向け税知識

2013年9月30日

事業所得の課税のしくみ

  • 事業所得とは

事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他、対価を得て継続的に行われる事業から生ずる所得のことです。事業所得の事業の判定は、継続的に相当の対価を得ているかどうかで判断します。一時的な行為により得た収入であれば、事業所得とはならず雑所得とされる場合があります。たとえば、友人に車を貸してもらった対価は雑所得、レンタカー業により得た収入は事業所得となります。

ただし、例外として所得区分から事業所得とされない場合があります。たとえば、 不動産の貸付けは不動産所得、山林の譲渡による所得は山林所得になります。事業的規模と判定される場合でも事業所得とはなりません。

  • 所得の計算方法

事業所得の金額は、「事業所得の金額=総収入金額ー必要経費」という計算式で計算します。
なお、青色申告者については、青色申告特別控除額を控除することができます。

1. 総収入金額とは

総収入金額には、各事業から生ずる売上金額だけでなく、以下のようなものも含まれます。

・金銭以外の物や権利その他の経済的利益の価額
・商品を自家用に消費したり贈与した場合のその商品の価額
・商品などの棚卸資産について損失を受けたことにより支払いを受ける保険金や損害賠償金等
・空箱や作業屑などの売却代金
・仕入割引やリベート収入

2. 必要経費とは、所得を獲得するのに要した費用のことです。たとえば、以下のようなものがあります。

【例】商品の売上原価、製品の製造原価、租税公課、保険料、減価償却、水道光熱費、旅費交通費、通信費、修繕費、広告宣伝費、交際費、福利厚生費、賃金給料、地代、家賃、支払利息、外注費、減価償却費、販促費など。

原則として、家事上の経費は必要経費になりません。ただし、主たる部分が業務の遂行上必要であり、かつ業務に必要である部分が明らかに区分することができる場合のその区分できる金額は必要経費となります。

また、生計を一にする配偶者その他の親族に支払う地代や家賃などは必要経費にはなりません。

  • 事業所得の課税方法

事業所得の金額は総合課税され、総所得金額に含まれます。

 

出典:国税庁

無料資料をダウンロード 無料デモ依頼